新年明けましておめでとうございます。令和6年の新春を迎え、謹んでご挨拶を申し上げます。皆様方には日頃から当協会に対しまして格別のご理解とご協力を賜り厚くお礼申し上げます。
昨年を振り返りますと、ようやく新型コロナウイルスが収束に向かっています。5月には感染症法上の2類相当から5類に引き下げられ、屋内外のイベントの多くは再開し、マスクも着用しない人の姿が見られるようになりました。
そのような中、将棋界では、史上初となる快挙で全八冠制覇を成し遂げた、藤井聡太八冠が誕生しました。史上最年少(14歳2か月)でプロ入りし、7年目にして偉業を達成しました。
北海道では夏に異常な暑さとなり、8月に札幌では36.3℃を記録し、全道各地で平年をはるかに上回る気温が続きました。その影響で道内の多くの自治体で小中学校に冷房を設置する動きが活発になっています。
また、千歳市では国策となる半導体製造会社ラピダスの大規模な工場建設の起工式が行われ本格的な工事が始まりました。
10月には東京2020のオリンピック・パラリンピックの汚職事件に起因し、2030札幌冬季オリンピック・パラリンピック開催への気運が盛り上がらず、誘致を断念することを決定しました。これに伴い、北海道新幹線の札幌延伸が2030年開業へのこだわりがなくなり、数年伸びる可能性が出てきました。開業に合わせて札幌駅前街区の各種ビルの建替え計画にも少なからず影響が出始めています。
また一方で、スポーツ界では明るい話題もあり、大谷翔平選手が大ブレークをしました。春にはWBCで大活躍し、メジャーリーグではアジア人初の最多本塁打を記録して、日本人初の2回目シーズンMVPを受賞しました。シーズンオフにはスポーツ史上最高額の契約額でドジャースに移籍が決まりました。
このような情勢の中、足元の建設業界では、ラピダス関連の周辺整備や人口増による様々な種類の施設整備が予想され、さらに2030年を見据えた札幌駅周辺や札幌市中心部の旺盛な建設需要の追い風を受け、活況な状況は当分続くものと思われます。
ただし、設備業界では、技術者や技能者が仕事量に対し人員が追い付かず、今年の4月に開始する働き方改革による規制もあり、仕事があるのに自己都合で受注できないという、難しい状況になっています。新たな入職者として期待される若者は少子高齢化により、益々減少しております。業界全体で若者にとって魅力ある産業となるよう、行政機関の協力を得ながら就労環境の改善を進めていく必要があります。
このようなことから、当協会は、会員企業が安定した経営の下で役割を果たしていけるよう、発注機関に対して分離発注の継続、入札契約制度のさらなる改善や安定的な事業量の確保、発注・施工時期の平準化、適正工期、適正価格、適切な工程管理、工事書類の簡素化などの要望活動を行うほか、空調衛生設備の重要性について広く社会にアピールするなど積極的にPR活動を展開してまいります。
また会員企業の若手社員に対しては、各種技術研修会を実施することで施工管理能力や技術力の向上を図るなどの取り組みも積極的に展開してまいります。
結びに皆様方にとりまして希望に満ちた飛躍の年となりますよう心よりお祈り申し上げますとともに、引き続き皆様方のご指導ご鞭撻をお願い申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。