新年あけましておめでとうございます。
令和7年の新春を迎え、謹んでご挨拶を申し上げます。皆様方には日頃から当協会に対しまして格別のご理解とご協力を賜り厚くお礼申し上げます。
昨年を振り返りますと、新年早々元日に石川県能登半島を震源とする最大震度7の激震が発生しました。被害も甚大で多くの方が犠牲になりました。極寒の中、道路が不通になり、断水も広範囲で起こり住民の方々は現在も不自由な生活を強いられています。
また、2日には羽田空港で新千歳空港から向かっていた日航機が、着陸した直後に能登半島の被災地へ向かう海上保安庁の航空機と衝突しました。この事故で海上保安庁の乗員6人のうち5人が殉職され、一方の日航機の乗員・乗客は全員が無事に脱出されました。正月早々の大きな災害、事故が1年の幕開けでした。
経済面では、3月に日銀がマイナス金利を17年振りに解除し、金利のある普通の経済に戻ることが期待されましたが、政府の誘導で賃金は上昇した一方、それを上回る物価上昇により実質賃金はマイナスとなっています。残念ながらデフレからの完全脱却は
もう少し後になりそうです。
政治面では、8月に岸田内閣が退陣表明し、10月に石破内閣が発足しましたが、その後の総選挙で少数与党となりました。世界に目を向けるとアメリカではトランプ氏が大統領に返り咲きました。
夏にはパリで100年ぶりにオリンピックが開かれ競技場ではなく、パリの街中で開会式が行われ、セーヌ川を船による選手入場となり、これまでにない演出が話題になりました。競技では、旭川市出身で女子やり投げの北口榛花さんをはじめ、多くの日本選手が大活躍し、獲得メダル数も過去最高を更新しました。
さらにスポーツ界で昨年度最大の話題は、なんといっても大谷翔平選手の大活躍で、一年中途切れることなくマスメディアに登場し、次から次へと新しい話題を提供し、遠いアメリカでの活躍とは思われない扱いとなっていました。
また、年末には日本原水爆被害者団体協議会がノーベル平和賞を受賞しました。
このような中、足元の建設業では、4月から時間外勤務の上限規制が厳格化されました。5年の猶予期間を経ての実施でしたが、対応する体制が業界全体でまだ充分に浸透しているとは言えない状況ではないかと思います。
官公庁の物件では4週8休が普及しつつありますが、小さな自治体や民間物件ではまだ契約事項にしていない物件があるようです。
また、我々受注者側も人員増を計画しますが、あらゆる産業で人材獲得競争が厳しくなり思うようには人員確保ができていません。一方、建築需要は道央圏での大型プロジェクトがいくつも開始され、全道的には猛暑を起因に冷房設備の普及、整備などが実施され、これまでにないような活況を呈しています。しかし、これに応える人員配置ができず、受注に向かっていけないというジレンマに陥っています。
少子高齢化が急速に進む中、次の時代を担う若い世代に空調衛生工事業の魅力をアピールし多様な人材の確保、育成をする必要があります。
このようなことから、当協会では、発注機関に対して分離発注の継続、安定的な事
業量の確保、発注・施工時期の平準化、適正な工期・価格、適切な工程管理、工事書類の簡素化などの要望活動を行い建設業界における働き方改革の推進に協力するほか、会員企業の若手社員に対しては、各種技術研修会を実施することで施工管理能力や技術力の向上を図り質の良い快適な設備を提供することに寄与していきます。さらに空調衛生設備の重要性を広く社会に対して発信するなど積極的な事業活動を展開してまいります。
結びに皆様方にとりまして希望に満ちた飛躍の年となりますよう心よりお祈り申し上げますとともに、引き続き皆様方のご指導ご鞭撻をお願い申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。